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トップ自由が丘人トップ≫自由が丘人バックナンバー 辻口博啓氏
自由が丘人-第4回
モンサンクレール オーナーパティシエ 辻口博啓
スイーツの街として名高い自由が丘。その印象を決定づける大きな存在となった「モンサンクレール」を率いるスーパーパティシエ、辻口博啓氏。自由が丘を拠点として、異なるコンセプトを持つショップを次々と展開する辻口氏に、パティシエとしての自分自身と自由が丘の魅力を聞かせていただいた。
僕は今でも「小学三年生」。これからも変わらないでしょうね。
辻口氏02 辻口氏03 辻口氏04 自由が丘の持つ独特の空気感  ナチュラルな雰囲気が大好き

 辻口氏のパティシエとしての原点は、9歳の頃にまでさかのぼる。
「初めて食べたショートケーキが美味しくて。感動しましたね。その感覚を、いまだに持っているんです。ずっと小学三年生のままで、全然変わらない。60歳、70歳になってもこんな感じなんじゃないかな」
 18歳から本格的なパティシエ修行を始め、数年後にみるみる頭角を現した。国内外で幾多のコンクールに出場し、多くの優勝経験を持つ。そして98年に「モンサンクレール」をオープン。
「店を出すなら自由が丘、と決めていました。ところがいざ店を出すとなると、なかなか物件が見つからない。やっと見つけたのがこの場所だったんです」
 駅から十分、学園通りの一角。当時は人通りもまばらでお客も少なく、開店後の滑り出しは苦難の連続。それでもくじけることなく営業を続けた。そこまで自由が丘にこだわった理由は何だったのだろう?
「好きなんですよ、この街が。木漏れ日が優しくて、時間がゆったりと流れていて。その中でスイーツを創れる素晴らしさを実感できる。ハンモックに揺られているような、そんな雰囲気が好きなんです」  ゆったりとしたナチュラルな環境が好き。すぐ近くにあるロールケーキ専門店「自由が丘ロール屋」まで、ヒョイと自転車をこいで行き来する……。そんな生活サイクルが性に合う、という。
「もともと、能登の田舎育ちですからね。のんびりした自然の環境の中に身を置いていたいんです。ゴチャゴチャした雑踏で仕事したくはない。だからこそ、自分の店を出すなら自由が丘しかなかったんです」
 店内には小さいながらカウンターがあり、コーヒーとともにスイーツを楽しめる。若いカップル、年輩の女性、子ども連れの父親。柔らかな日差しの中で、みな嬉しそうにフォークを動かしている。 「美味しいスイーツは人を幸せにしてくれます。そんな仕事に携わっていることは素晴らしいことですし、人生をかけて取り組める仕事だと僕は思っています」
 落ち着いたその語り口からは、パティシエとしての自負と誇り、そして「多くの人々に喜びを感じてほしい」という、切なる願いがこめられていた。




[上]小学三年生の和菓子屋の子が、生まれて初めてショートケーキを頬ばった……。その時の感動が、辻口氏の人生を決定づけた。以来、まっすぐにパティシエとしての道を邁進していく [中]真っ白いキャンバスに絵筆を振るうように、みるみるうちに躍動感あふれるデコレーションが施されていく。湧き出る感性が形になる瞬間 [下]モンサンクレールのスタートは、決して順風満帆だったわけではない。その初期には、むしろ苦難の連続だった。そうした辛苦を味わっていればこそ、なにげない笑顔にも深い優しさが漂う
辻口博啓 つじぐち・ひろのぶ。
Hironobu Tsujiguchi
モンサンクレールを筆頭に、それぞれ異なったコンセプトを掲げる7つのスイーツブランドを展開。その半生記は「スーパーパティシエ物語」として刊行された。 www.ms-clair.co.jp